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なるほど!パラレルだね 大豆田とわ子 #9 [雑感]

やはり 坂元ワールドに
半沢直樹ストーリィラインなど
入りはしなかった。
第1話について書いた時
八作とよりを戻す とは予想したけど
まさか かごめという存在が居たし
小鳥遊が 余りにも 建築家のとわ子と
同様に数学好きというのが 一番お似合いだと
思わせておいての 
おお やっぱ 唱の父親だし
八作かと思わせておいての
素敵なパラレルワールドで 
よりを戻しておいて
最終回は 恋のから騒ぎを
真夜中のメリーゴーランドで繰り広げ
どんなグランドフィナーレになるのだろう。

 心地よいセレナーデが 遠くから
聴こえてくる。やっぱり せつなさが
つきまとう。そう それが人生だからね。
一番大切な感情だ。
このドラマが終わると 夏が来る。
せつなさよりも 快活さを求めたくなる季節。
それでも小津安二郎は 夏を中心にした
身を切るようなせつなさを 映画にした。
戦後 撮影は秋で ロケハンは真夏という
スケジュールを小津組は判を押したように繰り返した。
行軍とあだ名されたロケハンに出掛ける前
小津元・軍曹は 鮭の燻製
(からからにした硬い燻製)を
にんにく醤油に漬け込んだのを
七輪でジュージュー焼き
炊きたての熱いご飯にのせ 
更に 熱いほうじ茶をかけ
腹ごしらえをして
松竹小津組一行は大船を出発し
真夏の太陽の下 にんにく臭い息をして
水を浴びたような汗をかき
日暮れて麦酒を飲むのを愉しみにして
ロケバスを使わず 電車やバスを乗り継ぎ
歩け歩けのロケハンだったそうだ。
今は無き 銀座東興園にでも辿り着き
あの食べごたえ満点のシュウマイを頬張り
冷たいビールでかいた汗の分を補って
映画を創る歓びの祝祭は 十年ぐらい続いたが
それは 永遠ではなかった。
人生とは そういうものだ。
しかし そのロケ行軍に参加したわけでもない
ぼくが 小津の日記を読めば 
永遠の時のように
追体験できるのも 人生というものなのだ。

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