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青天を衝け~平岡円四郎が生きていればねぇ [雑感]

「この人は全く以て一を聞いて十を知るといふ質で、
客が来ると其顔色を見た丈けでも早や、何の用事で来たのか、チヤンと察するほどのものであつた。
然し、斯る性質の人は、余りに前途が見え過ぎて、
兎角他人のさき回りばかりを為すことになるから、
自然、他人に嫌はれ、往々にして非業の最期を遂げたりなぞ致すものである。平岡が水戸浪士の為に暗殺せられてしまうやうになつたのも、一を聞いて十を知る能力のあるにまかせ、余りに他人のさき廻りばかりした結果では無からうかとも思ふ」
以上は後年渋沢栄一が記した一文だそうだ。
この文章を読んでも こういう恩知らずが今度の
一万円の肖像になるんだから ホトホト厭になる。
だから 『青天を衝け』を観つづける気にならない。
とはいえ
小林薫さんは実にいい。「おらぁ 今まで孝行とは
子が親にするもんだと思っていたよ。だが おらぁ
おまえに 子に孝行してやらぁ」というあたり
やっぱり薫さんじゃなきゃできない芝居だった。
そして 平岡円四郎を演じる堤真一さんも 頗る頭が廻りすぎるけど 根っこの人の好さを好演している。非業の死を遂げるのが 切ない。水戸浪士なんざバカまるだしだ。もし 平岡が死んでいなければ鳥羽伏見で慶喜が
武家の統領たる将軍のくせに一戦も交えずに軍艦で味方を見棄てて逃げ帰るなんざ許さなかったかもしれない。
いや 逃げて帰っても 小栗恭順上野介が提案した
箱根の関で挟み撃ち海と山から官軍殲滅作戦ぐらい
しただろう。そうして大政奉還をしても新政府に
幕府から有能な才能を多く送り込み 慶喜が官軍に
なるような幕府の立ち振る舞いを遂行しただろう。
そして 首都を東京ではなく 大阪にし
帝は京都にて新政府の背後にあって 政を 見守る立場を維持し 変な成金 成り上がりが 大手を奮うことなく かといって封建主義の古い衣など脱ぎ捨てないと
近代化が覚束ないことぐらい この前のドラマでも
平岡円四郎を既に口にし 百姓を一橋家に士官させると
申し出ている。
 明治維新というのが 英国の【王殺しビジネスマン】
によって演出されているのは 多くの人々がもう
理解しだしている。 下剋上というより 革命ビジネスなのである。伊藤博文のような武士とはいえない下級藩士が成り上がるのは まさに革命=王殺しビジネスなのである。それはクロムウェルの清教徒革命から始まっている。そしてフランス革命、ロシア革命になる。
かのビジネスマンは 下層階級が上層階級を暴力革命でひっくり返すのに投資をする。そのシナリオはマルクスとエンゲルスが『共産党宣言』で書いている。
但しビジネスマンは 通貨発行権を革命政府に要求する。それが投資へのハイリターンだ。『共産党宣言』には そのビジネスの本体が欠落しているだけだ。
平岡とか小栗とか生き延びていれば坂本龍馬が生き延びているよりも その王殺しビジネスに対しての
用意周到な策略を以て 日本への侵略を最低限にすることを企んだだろう。
歴史にたられば は無いのですが まぁ そうしていれば 第二次世界大戦で日本が損な役割を引き受けずに済んだかもしれませんよ。
ただ 憲法第九条も無いし 私だって徴兵体験をしていたかもしれないが 
もっと 世界は 今よりずーっと平和で
デザインされたサイエンステクノロジーがもたらす
自由と平等と平和への道を明らかにし
世界中の国が同時に憲法第九条のような
憲法を持つように努力がされていたでしょうね。

って ちょっと買い被りすぎました! 
堤真一さんは 『西郷どん』を断って平岡円四郎を
演じて真によかったのでは ありますまいか
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