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@東京都美術館、古代エジプト展(メトロポリタン美術館所蔵) [美術]

古代エジプト展といっても新王朝時代紀元前 15世紀~12世紀までの
特に唯一の女性ファラオ、ハトシェプトと女神を中心に。

 上野の森を酷暑の中歩くと 夏空は立秋という暦に準じて
澄んだ碧さが 眩しかった。刷毛で描いたような雲が奔り
マッチョな積乱雲は どこへやら。吹く風と緑陰は秋を潜ませている。
だが あっつい!汗がとまらない。幸い古代モノであったため
冷房はきつめだった。この美術館のレストランのローストビーフはおいしいが
それは 食欲の秋が来るまで待った方がよさそうだ。
連日そうめんのようなものばかり喰っている胃の腑が変な反応しそうで
やめておいた。   閑話休題。

エジプト文明と日本の文明になんら関連は無いと思う方が多いだろう。
しかし 十六弁の菊の紋章は 既にエジプト王朝で頻繁に使われているし
アーモンドアイの目鼻立ちに なぜだか親近感を覚えるのも
ひょっとすると 古代人たちは 我々現代人が想像をするよりも遥かに
勇敢で無鉄砲で 陸路などより海路によって新天地を求めたのかもしれない。
バックミンスター・フラーの『クリティカル・パス』にはその古代人の象徴として
イルカと漁をしたフェニキア人がどのように全世界を海の道を経て広がり
流れ着いた先々で 定住すればその先住者と融合を試みたかを想像させる
かなり画期的な海流を基準にした世界地図が存在する。
~教科書の地図だけでなく多くの人々がその地図で物事を考える日が
  我々人類に訪れますように!

又 パレスチナ問題の仲裁役に何故エジプトが登場するかといえば
古代イスラエルのヤコブの愛息・ヨセフは他の兄弟の嫉妬にあって
エジプトに売り飛ばされたが エジプトの宰相にまで出世して
やがてラ―の祭祀の娘である妻と共に
太陽信仰のオシリスとイシス、そして二人の間にできた息子ホルスの
原型として崇められることになる。 こんがらがるかしら?
神武天皇の東征が紀元前7世紀半ばですね。 その更なる千年前の噺ですから
確証など科学的に求められるかどうか分りませんが まぁ 彼ら中東の世界では
上記の事柄が バックボーンとして在り、モーセの脱エジプト記なんぞも在り
ともあれ エジプトが今でも 国連よりも説得力のある仲裁役をこなせる。
のかもしれませんよ。
 そしてこの展覧会の出展品は全てアメリカ合衆国の美術館のモノ。
ピラミッドにホルスの目。一ドル札にありますね。千円札の野口英世の左目が
裏から透かすと同様な図柄になる。都市伝説とは言い難い真実。
千円札の富士山を湖面に映し出すのは シナイ山・・・。
この国はもう五十何番目かの州なのか?

そんなシニカルな想いをしながら 美術展を眺めていただけではないです。

牛が描かれている線画を観ていると あらら ピカソの『ゲルニカ』の牛って
これからパクッたんだとか 
モディリアーニのアーモンドアイ白目だけの女性像ってのは
女神ホトホルのイコンだったのか。 目だけじゃない。鼻のカタチも
唇の感じもそっくりな木製のレリーフを観た時 作:モディリアーニという
文字を掲示板の中に探したぐらいまんまだった。
なんでモディリアーニの絵画を欧米では高く評価するのか私は漸く判った気がした。
実際 大した絵じゃないもんね。イコンすぎて 私は好みじゃない。
小さな彫刻作品に 王家の誰かが寵愛した女性歌手の今で云うフィギュアがあって
その顔つきが 面白いほど日本のオバチャン顔していて 笑いを堪えるのが大変でした。
古代エジプトの王家が コブシの廻った演歌ヨナヌキ音曲を愛してたりして。
それは もう 誰かタイムマシンでタイムスリップした奴のヘマでしかあるまい。

あぁ 暑くて食欲ないのに 痩せねーなぁ と水腹をポンポコ叩いて
夕方の上野の森を 他愛のないソフトクリームを舐めつつ歩いて帰った。
子供の頃はこんな暑い時は泳ぎまくっていたのになぁ
大学時代なんて プールの監視員してたもんな 
と 呟く始末は 我ながら後で嘆かわしかった。


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