さぁ孤独のグルメSEASON3が始まってしまいました [映画 ]
第一話からぶっ飛ばしておりましたね。 花の巴里ィか倫敦か はたまた赤羽錦糸町とつかさんの『松ヶ浦ゴドーの戒め』で謳っていた 赤羽の方でございましたね。
単なるグルメ番組ではない。井之頭五郎は下戸だが 堂々と焼き鳥を昼間からお茶で喰らう。下戸なのに 鰻のオムレツをご飯のあてなしに平らげる。下戸であるがゆえにその美味さに感極まってウーッ!と声を上げると 台詞一口も無しに石倉三郎がただ焼き鳥を喰い、鰻の白焼きをワインや熱燗でやりながら感極まってヒーィィッ!と上戸の雄叫びをのみ上げる。そのタイミングだけが芝居のように・・・・この番組はドラマなのであります。グルメだのというのは仮の姿であるかのように振舞うのであります。だが巷間溢れ出る、もう知りたくもないと思っているグルメ情報が主役であります。だけれども 松重豊が 背広姿で輸入雑貨商を演じているだけなのに やっぱりこのドラマは 彼はが主役であることは 揺るがないのであります。どんなタレントが紹介したって 此処までは食傷気味のグルメ情報という凡庸さなどなんのその いっそ赤羽に行こうではないかという決意までして人を就寝させてしまう愚か者は決してこの私だけではなかったであろう。 いや実際 このどうしようもない暑さの中であの鰻丼とほろほろ鶏の焼き鳥かスープを食した切ない面々が 赤羽に居たはずだ。 あの池袋から「ひょっとして錦糸町まで行くのか」とかつて人々を惑わせた赤羽線に用もないのに乗り換えた人々が! やんぬるかな 孤独のグルメ!
演出家の名前がミゾグチケンジってのは 本名なら致し方ないが 芸名だかペンネームならやめたまえ。ワンシーンワッカトは要求しないが もう少しカメラアングルが高くないと小津と混同するぞなもし。 小津作品は そう孤独のグルメだったのだ。
いや孤独のグルメという番組は 小津作品を手短に再燃させる奇妙なリメイクなのかもしれないと錯誤を愉しんでいる。 松重豊は 小津組役者に見えるものなぁ・・・声が佐分利信に何となく似ているんだ。 ええこうなりゃ贔屓の引き倒しってんで結構なんでやんす。こちとら ちょいと この意味不明な昂揚感に梃子摺っておりやすんで。
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